1. 千葉の相続・法律相談に強い弁護士なら【県民合同法律会計事務所】
  2. 事例ブログ TOP
  3. その他事件の事例 | 刑事事件の事例
  4. 痴漢を疑われ,逮捕されたが,早期に釈放され,その後不起訴処分となったケース

痴漢を疑われ,逮捕されたが,早期に釈放され,その後不起訴処分となったケース

【事案の概要】

御依頼者は,千葉県千葉市内に住む40歳代の男性でした。

週末金曜日の通勤途中,総武線快速東京行きの車両内で女性の臀部を触った犯人と被害女性から指摘されました。

御依頼者は,降車後,駅員室に連れて行かれ,事情を聞かれた際,「触っていない。」と犯行を否認しました。

その結果,所轄警察署に通報され,臨場した警察官に警察署まで連れて行かれました。逮捕せずに,相手の同意の下,取調べ等の目的で警察署に連れて行くことを任意同行といいます。

警察署での取調べの際,犯行を否認したため,御依頼者は,千葉県の迷惑防止条例違反の被疑事実で逮捕されました。

千葉県の迷惑防止条例は,正確には,公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例 千葉県といいます。

御依頼者は,車両内で女性の臀部を触ることで,「公共の乗物において,女子を著しくしゅう恥させ…た」(千葉県迷惑防止条例3条2項前段)として逮捕されたのです。

罰則については,千葉県迷惑防止条例13条1項が「3条2項…に違反した者は,6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」と定めています。

御依頼者は,上場企業に勤務し,40歳代の妻と小学生の女の子という家庭がありました。

御依頼者の妻から,仕事と家庭を失うことは何としても避けたいとのことで,御依頼者逮捕直後に県民合同法律事務所に法律相談頂きました。

【事件の解決】

まず,法律相談頂いた際,御依頼者の妻に,御依頼者に前科前歴があるか,仕事はどのくらい休めるか,被害女性と示談となった場合示談金はいくらご用意いただけるか等を伺ったところ,以下の事情が明らかになりました。

・御依頼者には前科前歴はないこと

・現在,御依頼者が中心となったプロジェクトがあるため,原則的には休むことはできず,病気を理由にしても最大3日程度しか休めないこと

・すぐに用意できるのは,100万円程度であること

御依頼いただいた目的を達成するには,まず,逮捕された御依頼者の身体拘束を解く(拘置所から釈放してもらう)必要があります。

そのためには,御依頼者に,本件を犯したのか否かを確認する必要がありました。

私の経験上,被疑者のウソは,捜査の過程で必ず明らかになってしまいます。

本当はやったのに,やってないとウソの供述を繰り返していた場合,それが捜査機関や裁判所に明らかになれば,早期に身体拘束を解いてもらうのは難しくなります。

本件において,御相談者は,被害女性の臀部を触っていました。

否認したのは,正直に話せば,仕事も家庭も失うことになると考えたためでした。

御相談者には,やったことは正直にやったと話すべきですと伝え,取調べを受けた検察官に正直にお話しいただきたいと思いますと伝えました。

御相談者は,すぐに取調べ担当検察官に連絡を取ってもらい,同検察官の取調べにおいて,従前否認していた事実を認め,検察官を通じて被害女性に対して謝罪しました。

また,御依頼者の妻に身元引受人になってもらう約束を取り付けました。妻には,身元保証人になり,釈放後の御依頼者を管理監督していくこと等を誓った誓約書を作成してもらいました。

さらに,担当検察官に連絡し,御依頼者が被害女性に謝罪した上で被害弁償をさせて頂きたいと話しているので,被害弁償をお受け取り頂けるか御意向を確認していただき,お受け取りいただける場合には,ご連絡先をお教えいただきたいと伝えました。数時間後,受け取ってくださるとの被害者の御意向を受け,連絡先として携帯電話の番号を教えていただきました。

こちらから被害女性に電話連絡を取り,被害女性に示談金30万円を支払うこと,御依頼者をお許しいただくこと等を内容とする示談契約を締結しました。

御依頼者が犯行を認め,捜査に協力したこと,御依頼者の妻が誓約書を提出したこと,被害女性と示談契約を締結していることなどが評価され,御依頼者は,逮捕から72時で釈放されました。

その結果,職場への影響はなく,妻と離婚する必要もありませんでした。

検察官の終局処分(最終的な処分)は,不起訴処分でした。

【弁護士のコメント】

早期釈放のためには,迅速かつ適切な弁護活動が必要不可欠です。

本件では,被害女性のご協力もあり,スピード釈放することができました。

被害女性の接し方いかんで,示談してもらえるか,してもらえないかが決まります。

示談してもらえるよう被害者自身と交渉する必要があり,このような交渉には経験とノウハウが必須になります。

県民合同法律会計事務所には,千葉県民の皆様から法律相談をいただき,蓄積されてきた35年以上の実績があります。

法律相談いただく千葉県民の皆様の信頼に応える経験とノウハウがあります。

痴漢を疑われ,逮捕されたが,会社や家庭を守るために早期に釈放して欲しいとお考えの場合,県民合同法律会計事務所に法律相談下さい。