三姉妹の相続争い

♦ 相談内容

依頼者は,3姉妹の次女。

三女夫婦が両親にむごい仕打ちをしたために,父親は,長女と次女に自宅土地建物を含む全ての財産を相続させ,三女には一切何も相続させないという「遺言書」を作成していた。

父親の死亡後,「遺言書」に基づき,自宅土地建物については,一旦は,長女と次女の共有とした。

しかし,次女が知らない間に,長女が,勝手に三女に自宅土地建物を貸し,住まわせてしまった。

そのため,次女としては,この際,自宅土地建物すべてを売却して,長女と金銭で分けることを希望した事案。

♦ 解決内容

姉妹間に長期間に渡る感情的なもつれがあり,到底,話合いによる解決はできなかった。

そのため,当方から,裁判所に共有物分割請求訴訟を起こした。

自宅土地建物を現実に半分ずつに分けることはできないため,最終的には,裁判所を通してこの土地建物を売却し,お金で分けることにしたのである。

もっとも,この段階に至り,やっと,この自宅土地建物に居住している三女が依頼者(次女)の相続分に相当するお金を支払うと提案したため,そのような内容の和解が成立し,次女は金銭を受け取り,三女も生活の場を確保することができた。