少年から依頼を受けた事件。少年は、鉄パイプ等を持った多数の暴走族から一方的に暴行を受け、追跡されながら逃走中、駐車場に通ずる出口のない道路に入り込み、追跡者らに追いつかれ、自己の身体を防衛しようと考え未必の殺意をもって所携のナイフで追跡者らのうち自己の両肩を掴んだ者1名、次いで、鉄パイプ様のもので自己の頭部付近を殴打した者1名の各左腹部を突き刺し、前者に傷害を負わせ、後者を死亡させた本件殺人未遂及び殺人の各行為は、過剰防衛でなく、正当防衛の範囲内にあると判断された。(原審では過剰防衛とされていた。)その後、幾分の経過はあるも、最終的には少年院送致が取り消された。
■出 典:高等裁判所刑事判例集42巻3号151頁